キネシオテープの効果
患部を固定するテーピングとは異なり、働きが悪くなった筋肉に沿ってサポートするように貼ることで、人間本来の自然治癒力を利用して障害を取り除く方法です。
意図的にテープにシワが寄るように貼ることで、皮膚を持ち上げ皮下に隙間を作ります。それにより血液やリンパ液の流れが良くなり新陳代謝が改善されます。また予め身体を酷使するところに貼り、筋肉痛や関節のサポートなど障害発生の予防に使われたりもします。その効果は2001年に全米において医療保険が適用されるまで認められています。

腰痛のキネシオテーピング例
キネシオテープの効果
◯痛みやコリの改善 血液やリンパ液の循環促進
キネシオテープで意図的に皮膚を持ち上げてシワを作ることで、皮膚と筋肉の間に”すき間”ができて血液やリンパ液の流れが良くなります。それによって酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りやすくなり、痛みや疲労の原因となる物質を運んでくれるので治癒力が高まります。
◯筋肉の動きをサポート 障害の予防
スポーツや仕事の種類によって腰、膝、肩など特定の筋肉を酷使することがありますが、そのような筋肉は当然痛みや障害が発生しやすくなります。キネシオテープは伸び縮みすることで筋肉の動きをサポートし、痛みや障害発生の予防、また疲労の蓄積を軽減します。
◯関節の動きを改善 リハビリ効果
関節の動きが悪かったり痛む場合は、関節そのものが障害されて痛みを起こしていると思いがちですが、関節周りの筋肉の動きが良くなるようにサポートすることで動かしやすくなります。(例えば膝関節の場合、お皿を下から持ち上げてあげると膝が曲げやすくなります。)動かしやすくなることで、治療後も無理せずにリハビリ効果が持続します。
キネシオテープが他の市販のテープと違うところ
一般的な白いテーピング(スポーツテーピング)は患部を固定して動きを制限するように貼ります。急性の症状や骨折など患部を安静にする時に適したテーピングです。
一方キネシオテープは筋肉に沿って患部の動きを補助するように貼ります。そのため動きの悪い筋肉が良くなり、痛みや障害の予防に適したテーピングです。
① 筋肉と同じくらい(30~ 40%に)伸び縮みします。そのため別名「人工筋肉テープ」とも呼ばれます。
② 通気性に優れた素材に良質な粘着剤を使用しているので、2~3日貼ったままでもかぶれにくいです。
③ 粘着力がすぐれているため、はがれにくくなっています。
④ 薬品類を使用していませんので、副作用やアレルギーの心配がありません。
⑤ 貼ったままカラダを自然に動かすことができますので普段の生活に支障が及びません。
お手入れ方法
キネシオテープを貼っている時は効果があるので、かゆみやかぶれがなければ貼っておきます。
① 貼ったまま入浴できます。お風呂から上がったら優しくタオルで拭いて乾かしてください。
② 2~3日貼ったままで構いませんが、かゆみが増したり、かぶれる場合は剥がして下さい。
③ 剥がす時はお風呂などで皮膚がふやけた状態の時に毛並みに沿ってゆっくりとはがして下さい。
プロフィール

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自然なカラダの使い方 をコンセプトに、原因や対処法、またスポーツに活かせる動きなどを 解剖学に基づきわかりやすく発信しています。
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