腰の症状

ヘルニアの原因と改善方法

ヘルニアの症状

こんにちは、名古屋市名東区りんご治療院の奥村です。

今回はよく耳にする「ヘルニア」についてのお話です。イメージとして腰や背中が痛くなるということはご存知だと思うのですが、実際にどういった事が体の中で起こっているかは意外と知られていません。

今回はそのあたりを含めてお話していきますね。

ヘルニアとは?

ヘルニアとは、体の中の一部が本来あるべき場所から飛出してしまった状態を言います。
「でべそ」や「脱腸(だっちょう)」もヘルニアの一つで、お腹の筋肉のすき間から皮膚(ひふ)の下に腸が飛び出てしまった状態です。

そして、背骨のクッションの役目をする椎間板(ついかんばん)におこった状態を「椎間板ヘルニア」と呼び、腰と首に起こることが多い症状です。

 

腰の椎間板ヘルニアの症状

ヘルニアの症状
腰のヘルニアは腰だけが痛む場合もありますが、症状によってはお尻から足先まで下半身の痛み・しびれ・感覚が鈍くなる事もあります。

症状は腰から下のどこに出現してもおかしくありませんが、特にお尻から太ももの裏側の痛みは坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)と呼ばれ、腰のヘルニアの代表的な症状です。

症状が重くなると麻痺(まひ)がみられ膝や足に力が入らなくなってしまいますので、実はとっても怖い症状なんです。

 

ヘルニアの原因

ヘルニアの症状
人間の背骨は24個の椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨がつながって形成しています。

そして椎骨と椎骨の間にはゼラチン状の髄核(ずいかく)と、コラーゲンを含む固い線維輪(せんいりん)が挟まっており、それらをあわせて椎間板(ついかんばん)と呼んでいます。椎間板の役割としては、椎骨にかかる衝撃を吸収したり、背骨の微妙な動きを可能にしています。

ヘルニアの原因として、長時間の車の運転や、中腰での作業、重いものを持つなどを繰り返していますとじわじわと腰の疲れがたまって、腰を曲げた時に椎間板に負担がかかり、なにかの拍子に線維輪に亀裂が生じて髄核が押し出され、神経を圧迫することで起こります。

髄核は年齢とともに弾力性を失いますが、ヘルニアの症状がでる年齢は60~70代の高齢者と言うよりも、椎間板を圧迫する動作を取ることが多い20〜50代の方々に多く見られます。

ヘルニアはどれくらいで治るの?

腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインによると「2~3ヵ月で飛び出したヘルニアが小さくなることは少なくない」と推定されています。

しかしながら飛び出したヘルニアがあっても痛みが続くわけではありません。飛び出したヘルニアの状態でも痛みが数日で治ってしまうことがあれば、ヘルニアが小さくなっても痛みが続くこともあります。次にそれについての論文を紹介します。

ヘルニアを手術する前に

椎間板ヘルニアの手術は、内視鏡(ないしきょう)で数ミリの切開(せっかい)で行う負担の少ない手術から、数センチ切開しヘルニアを取り除く手術もあります。

しかし体にメスを入れる前に知って欲しいことがあります。それは「レントゲンなどでヘルニアがあっても、それがヘルニアの原因とは限らない」ということです。

下表は 腰痛症状のない 3,110人の方の画像診断の評価です。

年代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
椎間板の摩耗 37% 52% 68% 80% 88% 93% 96%
椎間板の顕著な損失 17% 33% 54% 73% 86% 94% 97%
椎間板の高さの損失 24% 34% 45% 56% 67% 76% 84%
椎間板の膨張 30% 40% 50% 60% 69% 77% 84%
椎間板の突出
(ヘルニア)
29% 31% 33% 36% 38% 40% 43%
線維輪亀裂 19% 20% 22% 23% 25% 27% 29%
何らかの変性 4% 9% 18% 32% 50% 69% 83%
すべり症 3% 5% 8% 14% 23% 35% 50%

引用:[Age specific prevalence estimates of degenerative spine imaging findings in asymptomatic patients]
こちらの論文の表を日本語にしました。

データによりますと、腰痛がない人の29%〜43%に椎間板が飛びてている(ヘルニア)の症状がみられます。椎間板が飛び出てもすぐに痛みが発生するわけではないんですね。

つまり「ヘルニアだけが腰痛の問題ではない」ということです。

この論文でも「(ヘルニアなどの)多くの変性は通常の老化の一部であり、痛みとは無関係」と結論づけています。

 

椎間板の負担を減らすためには?



引用:【The load on lumbar disks in different positions of the body.】

上図は、立っている時の椎間板の負担を100とした場合、姿勢による椎間板への負担の変化です。前述どおりヘルニアの原因は腰の椎間板への負担ですが、前かがみになるほど負担が大きくなることがわかります。これを少なくするためには、腰で曲げず股関節(こかんせつ)で曲げます。

解剖学的には腰はおよそ60°、股関節は120°ほど曲げれますので、股関節が動きに適した関節であることが 容易に想像できると思います。

りんご治療院のヘルニアの治療法


一般的なシップやブロック注射などは一時的に痛みを楽にすることはできますが、椎間板の負担を下げることはできません。

例えば、イスに座る時はカラダが90°曲がりますが、股関節の動きが悪いと腰の関節で代わりに曲げてしまうので椎間板の負担が大きくなってしまいます。

りんご治療院では、まず鍼やマッサージで股関節の動きを改善することが第一歩だと考えます。体の構造に基づいて適切な治療やリハビリをすれば、手術を宣告された患者さんでも回復に向かうことは多くみられます。

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腰の椎間板ヘルニアを予防するストレッチ

ヘルニアを予防するには腰で曲げずに、股関節が動くことが大切です。
股関節はお尻や太ももの筋肉で動きますので、まずはお尻や太もものストレッチをしましょう。それによって椅子に座るときなど腰を曲げる動きの負担が少なくなります。

2つのお手軽ヘルニアストレッチ

それでは股関節を動かして腰の負担を少なくするために、まずは お尻のストレッチをご紹介します。

1.お尻を突き出すようにイスに座り、右手で左足首を右太ももにのせます。左手は左膝に軽く添えましょう。
2.背中が丸まらないように、おへそから前に倒して、ゆっくり3回呼吸しましょう。ここで背中を丸めてしまうとお尻の筋肉が伸びないので注意しましょう。
3.右側も同じように行います。長時間のデスクワークなどにオススメのストレッチです。

次は疲れた時に硬くなりやすい太もも裏のストレッチです。
1.肩幅ぐらいに足を開き、両膝を軽く曲げてからかがみ、両足首を持ちます。
2.足首をつかんだままゆっくり膝裏から伸ばして、お尻が高い位置で3回呼吸しましょう。

動画でヘルニアの効果的なストレッチを解説

お尻の普段の生活でとても使っています。
模型で筋肉や関節の動きを見てストレッチしましょう。
寝た姿勢で行うことで、腰の曲がり防ぎつつ、股関節を効果的に動かすことができます。

太もも裏の筋肉を柔らかくすると腰への負担が軽くなります。
段階を踏むことで、効果的にストレッチすることができます。

中腰やあぐらは腰の関節で曲げやすいので、腰の椎間板ヘルニアを予防するには避けたい姿勢です。お仕事などの都合で腰の負担が避けられない場合は、腰痛ベルトでサポートしましょう。