肩や膝の症状

膝に水がたまる原因と予防方法

膝の痛み

皆さんこんにちは。山を愛する名古屋市名東区のりんご治療院の奥村です。

膝に痛みがある方は、いつも気になってしまいませんか?
高齢者はもちろん、山登りやランニングや自転車など下半身を使う方に多くみられます。
その中でも、症状がひどくなって水がたまってしまう方がいます。

そして「水って抜いていいんですか?」「癖になりませんか?」と聞かれます。

そこで今回は、膝に水がたまる原因と予防について書きたいと思います。

膝の水って抜いていいの?

膝

水がたまると痛みがでて腫れたりします

膝に水がたまる原因

膝の水は滑液と呼ばれ、潤滑油のように関節の滑りを良くしています。
また軟骨の表面を潤して、栄養を与える働きもあります。

膝に水がたまるということは、その滑液が増えてしまった状態のことです。
主な原因は、軟骨や骨の表面から剥がれおちた「カス」が関節内を刺激して炎症が起こるためと言われています。

 

なぜ抜かない方がいいの?

膝の水には、痛みの成分(サイトカインなど)が入っているので、抜くと楽になります。
しかし、治す成分も一緒に抜いてしまい本来の治癒力が働かなくなってしまいます

また水がたまって痛みがあるときは無理ができないので、患部が休まり修復しやすくなります。痛みは身体のシグナルですからね。

しかし、水を抜いて痛みが軽くなってしまうと 治っていないのに動かしてしまいます

すると再び水がたまり、痛みが繰り返してしまいます。
それが「癖になる」や「抜かない方が良い」と言われる理由です。

注意しなければならないことは、水を抜くことが習慣化してしまうことです。
鼻をどれだけかんでも、原因である鼻炎が治らなければ、鼻水は止まらないと同じです。

膝の水がたまらないようにするには、その原因を明らかにすることが大切です。
炎症がなくなれば、水は自然に吸収されていきます。

 

膝の水を抜いた方が良い場合

つっぱって、曲げられないほど水がたまっているときは、一度は抜いたほうが良いでしょう。
また 水がたまった原因に思い当たることがない方や、朝起きた時に両膝が気になる方は、水を抜いて検査しましょう。

病院で水の成分を検査することで、リウマチ、痛風など病気によるものでないか確認することができます。

また注射などで痛みや炎症を抑えて、リハビリする事も一つの方法です。

 

膝の負担が大きくなる主な原因

筋肉の機能低下

太ももの筋肉は 膝をサポーターのように支え 骨盤と膝関節をつないでいます。
そのため 骨盤のゆがみや太ももの筋肉のバランスが崩れると、膝にも影響がでてきます。

例えば骨盤が後ろ傾いた場合、太ももの後ろの筋肉が萎縮して膝裏を伸ばしにくくなります。
すると車のタイヤがすり減るように、膝関節の後ろ側の軟骨もすり減っていきます。

膝

 

また太ももの前の筋肉は、ブレーキをかけながら膝を曲げていきます。
そのときにお皿が滑車のように、筋肉のチカラを伝えます。
しかし、錆びついた金具のようにお皿の動きが悪くなったり、筋肉が硬くなると、膝を曲げにくくなります。

膝

筋肉の動きが悪いと膝にドンドン負担がかかって、お水がたまる原因になってしまいます。

筋肉の動きが良いかどうかの目安として、イスに座って10秒間、膝を水平に伸ばせるかチェックしてみましょう。

膝が内側に倒れる

膝が内側に倒れると、膝関節の外側の軟骨がすり減っていきます。軟骨がすり減れば同然膝への負担が増えお水がたまる原因になってしまいます。

膝を曲げる時は、お尻の筋肉は外向きにチカラが働きます。
しかしお尻の筋肉の働きが悪いと、ニーインと言って爪先より内側に膝が倒れてしまいます。

また同じような現象が、トーアウトと言って、つま先が外向きの人にも起きます。
正面から膝を見てまっすぐに見えても、膝には内側に倒れる力が働いてしまいます。

膝の向き
!!Check !!
階段を登っている時、一度止まって足先と膝が同じ向きになっていないか注意してみてみましょう。写真はニーイン、トーアウトのどちらも生じている状態です。

 

膝の痛みにオススメな筋トレとマッサージ

壁スクワット

壁を使うことで、安全にお尻から太ももまで鍛えられます。
1セット5回、1日3セット、週3回を目標に行なってみましょう。

!!Point !!
・背筋はまっすぐで、膝とつま先を同じ方向に
・膝がつま先より前に出ないように注意します。

 

①背中を壁に沿わせ、膝をお尻を落としていく。壁スクワット1 ②3~5秒ほどゆっくりの動作で下がり、同じ時間をかけて上がります。 壁スクワット2

 

タオル潰し

タオルを使って太ももの前後の筋肉を同時に使って鍛えます。
1セット10回、1日3セット、週3回を目標に行なってみましょう。

!!Point !!
・背筋はまっすぐに
・太ももの前の筋肉を意識すると、お皿が上がるように動きます。
・わかりにくい方は、カカトを突き出すように意識すると力が入りやすくなります。
・膝上に力が入る感覚や、お皿が動けばOKです。

①右膝の下にタオルを丸めて置きます。片足ずつ行いましょう。タオル潰し1②右膝を伸ばすように、タオルを3~5秒押しつぶしてください。(左膝も同様です)タオル潰し2

ウォーキング ランジ

ウォーキングランジで下半身全体を鍛えます。
踏み出した時に、腰を深く落とすほど負荷が高くなります。
足やヒザがブレないように浅めに始めて、負荷を調整しましょう。

普通のウォーキングでは足腰を十分に鍛えれませんので、オススメです!

!!Point !!
・膝とつま先はまっすぐ進行方向に
・腰が回らないように
・上半身は地面と垂直にする

 

右脚の踏み出しから説明します。
①直立の状態から右脚を一歩前に踏み出します。ウォーキングランジ1

②左膝を地面に近付けるように腰を落とします。ウォーキングランジ2③右脚の膝裏を伸ばすように立ち上がり、そのまま左脚を踏み出します。

④右膝を地面に近付けるように腰を落とします。その動きを繰り返しながら前へ進みます。

お尻のマッサージ

お尻の側面や後面をマッサージしましょう。
写真は専用のマッサージグッズを使っていますが、テニスボールや野球ボールでも代用できます。硬さを変えてみたりして刺激を調整しましょう。

お尻のマッサージ

膝が伸ばせない方のストレッチ

膝を伸ばすストレッチ ①浅めにイスに座り、痛む側の足を軽く前に伸ばします。

②膝の上で両手を重ね、垂直方向にゆっくり力をかけて押します。

③膝裏の伸びを感じながら2〜3秒保ったり、伸ばしたり曲げたり10回繰り返しましょう。

正座ができない方のストレッチ

膝を曲げるストレッチ①イスの上に痛む側の足をのせ、膝の上で両手を重ねます。

②体の重心を前に移動するつもりで膝を前に突き出して深く曲げます。

③深く曲げたところで2〜3秒保ったり、伸ばしたり曲げたり10回繰り返しましょう。

日常生活で膝に負担をかけない方法

膝の関節は血流が悪いので治るまで時間がかかります。
そのため膝の負担を減らし、良い状態を維持することが大切です。
ヒアルロン酸やサプリメントを飲んでも治る医学的な根拠はありません。
水がたまっているときや熱感がある時は、しっかりと冷やしてあげましょう。

階段や坂道を下るときは小股で降りる

日常生活では階段や坂道を下る時が一番ひざの負担がかかります。
なぜなら重力によって加速して大股になってしまうからです。
ドスンドスンと着地してしまい、体重の3倍以上の負担とがかかると言われています。

下りでは小股が基本です。
前足に体重を乗せ過ぎないように、後ろ足に体重を残しておきます。
そして、足が着地したら膝をバネのように曲げて吸収しましょう。
手すりや杖で体重を支える事は非常に有効な方法です。

ライオンの動作小股で後脚に体重を載せて坂を下るライオン

 

前かがみでしゃがまない

しゃがむときに重心が前寄りになると膝に負担がかかりやすくなります。

前寄りを防ぐ練習として片足スクワットをしてみましょう。(写真ほど深く沈み込まなくてもいいです。)

片足はバランスをとることが難しいのでお尻の位置が、両脚の時より後ろにあることに気づくと思います。そのお尻の位置を意識して両脚でしゃがむと、膝の負担が軽くなります。

片足スクワット

膝を支える筋肉のケアは大切

膝を伸ばすチカラが弱くなると、地面からの衝撃は膝に集中します。
そのため関節が変形したり、軟骨がすり減り、お水がたまる原因になります。
また膝が曲がると腰も曲がってしまうので、腰痛の原因にもなります。

膝を伸ばす筋力は、70歳で30歳の時の6割といわれています。
筋肉は、踏ん張って力を出さなければ衰えてしまいます。そして筋肉に疲れを溜めると動きが悪くなってしまうので、マッサージやストレッチなどケアも大切です。

上記の筋トレやマッサージは自分でできるので、膝の痛みが気になる方にオススメです。

ご自身での判断が難しい時はぜひ当院にご相談くださいね。

 

 

腰のお悩みなら名東区のりんご治療院へ

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名古屋市名東区のりんご治療院では、針・鍼灸・トレーニング・サポーターなどを使い複合的に患者さんの症状に合わせた治療を行います。

生活水準を今よりも引き上げたい方、スポーツで怪我をする前のレベルまでの復帰を目指している方、健康維持が目的の方、それぞれの目的にあった治療方針をご提案しますのでぜひお問い合わせください。

 

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ABOUT ME
りんご治療院 院長 奥村
鍼灸整体師  元プロスキーヤーの経歴を持っています。人間の動作を追求し、怪我の予防、動作改善、リハビリなど幅広く対応可能です。 厚生労働大臣認定国家資格 はり師 第148037号 きゅう師 第147801号 FMS Level Ⅱ(Functional Movement Screen:身体の連動性や癖を評価して動きを改善する) SFMA Level Ⅰ(Selective Functional Movement Assessment:動きから疼痛の原因を評価するテスト)