肩や膝の症状

肩甲骨を動かして肩こりを解消するストレッチ

肩甲骨

こんにちは、名古屋市名東区のりんご治療院の奥村です。

今回は肩こりと肩甲骨のお話です。デスクワークが多い現代は肩甲骨周りの疲れや緊張からくる肩こりに悩まされている方が非常に多いです。

肩こりと肩甲骨の関係を正しく知って、予防法と対処法を知ることで慢性化している肩こりを退治しましょう。

肩こりになってしまう原因

肩こり

肩こりは、重い荷物を運んだり、リュックを背負って動いていたり、長時間同じ姿勢を取ったりと様々な原因で起こります。

特に普段からの姿勢は重要で、頭が前に出ていたり腰が折れていたり変な姿勢をとると、その無理な身体を支えるために様々な筋肉に、知らず知らずのうちに力がはいります。

そんな状態で日常生活を送っていると負担がじわじわと溜まり、筋肉が柔軟性を失って肩こりや腰痛が起こってしまいます。

そして特に肩こりになりがちな方の特徴として、私達の背中にある羽のような形をした肩甲骨(けんこうこつ)の動きが悪いことが多く見られます。

肩甲骨はそのほとんどを筋肉に支えられており、背中に浮いているような状態で身体と繋がっています。常に重力によって下への力が加わっていますが、それを筋肉で支えている状態です。

そのため、肩甲骨周りに柔軟性がないと乳酸など疲労物質がたまり、肩が張りやすいんです。

 

肩甲骨のはたらき

肩甲骨は腕を動かすための基盤になります。

周りをほとんどが筋肉で支えられているので、その分可動域が広いんです。バンザイをしたり、ボールを投げたり、手を前にも後ろにも自由に動かせるのも肩甲骨の働きが大きく、日常生活で大いに働いてくれています。

しかしその分、この肩甲骨の動きが悪くなると日常生活に大きな影を落とすことになるんです・・・

肩甲骨が回転しない場合

肩甲骨の動き

筋肉が柔軟性を失って肩甲骨(画像赤)が回転しないと、腕を動かすときに肩の関節(画像青)に負担がかかります。

例えば、横に腕を方の高さまで90度上げるときは、肩の関節だけで上げているのではありません。肩の関節は60度、肩甲骨が30度ほど担当して回転して腕を上げます。(※肩甲上腕リズムといいます)

しかしこの肩甲骨の30度が上手く働いてくれないと肩の関節だけで強引に腕を上げることになりますので、当然身体としては想定外の動きとなり骨と骨がぶつかり関節に負担がかかります。

肩甲骨はがしは、「はがし」とうたっているものの、実際に肩甲骨を筋肉からはがしたりはしませんが、肩甲骨の柔軟性を取り戻すことの総称として使っています。

 

肩甲骨が傾かない場合

肩甲骨の動き年配の方でバンザイができない人は意外と多いです。

バンザイをする時は肩甲骨が後ろに傾くのですが、この肩甲骨の傾きが足りないと腰をそらして肩甲骨が動かない分をカバーします。

しかし腰からしますと「えっ?肩甲骨なんで動いてくれないのよ?とりあえずこっちでカバーしておくけど・・・」という想定外の動きですので当然腰に負担がかかります。

腰はただでさえ全身から求められる大忙しの部分ですので、肩甲骨のカバーに常に入るようになると休む時間がどんどん無くなります。

当然疲労がたまり、肩甲骨の不備からの腰痛の始まりです。

 

肩こりの予防には3つの肩甲骨のストレッチ

周りを筋肉に支えられている肩甲骨ですが、実はきちんとストレッチをすればしっかり柔軟性は戻って、日常生活にも好影響を及ぼします。

肩甲骨が大きく動いていることを意識して、これから紹介する運動をそれぞれ10回×3セットくらいを目標にやってみましょう。

 

1.肩甲骨を回す運動

①指先を肩に当てて、肘を前に出します。

肩甲骨ストレッチ1

肩と肘の高さが揃うくらいが理想ですが、身体が固くて肩に指がつかなくても、肘が上がらなくても、できる範囲で動かせば効果はありますので気にしなくても大丈夫ですよ。
(写真は肩より肘が低いですが、あまり気にせずに)

 

②前から後ろにゆっくり大きく回します。

肩甲骨ストレッチ2

なるべく肘が高い位置を通ることを意識しつつ、肩甲骨が自由に動いているのを感じつかみましょう。

 

2.肩甲骨を開いて閉じる運動

①肘を直角にして手を指先を前に出します。

肩甲骨ストレッチ3

写真のように左右の手が垂直になるようにしましょう。

 

②左右の手を垂直のまま開いて腰を左右に振ります

肩甲骨ストレッチ4

肩と肘が一直線上になる位置まで開くと指先は前に倒れやすくなります。垂直を維持しつつ手だけで開こうとせずに、左右の肩甲骨が近づくように意識しましょう。

そしてこの姿勢を維持したまま上半身をゆっくり左右に回しましょう。

それによってお腹から肩甲骨につながる筋肉をストレッチすることができます。

 

3.肩甲骨をはがす運動

こちらは色々と方法はありますが、一般的には「肩甲骨はがし」と呼ばれているストレッチに属します。

肩甲骨ストレッチ5肘は伸ばしたまま両手を壁について立ち、身体を近づけたり遠ざけたりします。
壁にカラダが近付く際に肩甲骨を寄せ、遠ざける際に肩甲骨を離して背中を丸めます。

肩甲骨の柔軟性が無い時は、何をやっているのかわからないなんて方もいらっしゃいますが、ポイントは「壁にしっかり圧をかけて肘を伸ばす」というところです。

これを守って身体を近づけたり遠ざけたりすると、どこかで「あっ!これか!」というポイントがあって、肩甲骨が動いているのを感じられますよ。

 

首や肩周りに効果的なマッサージ

肩こりがある時は、当然その近くにある首もコリを感じています。

特に長い坂道や階段を上がったり山登りの時は、上を向いて歩きますので首がコリやすいです。

また猫背の人も背中が丸まってしまい、頭が肩よりも大分前に出ます。それを首の力だけでで支えることになりますので、首がこりやすくなります。

これから紹介するマッサージを行って首のコリが楽になると頭もスッキリしますよ!

 

1.鎖骨下筋(さこつかきん)のマッサージ

肩周りの筋肉

 

鎖骨の下には首周りの動きに関係している鎖骨下筋(さこつかきん)という筋肉があります。ここを胸から肩に向かって指先で押すようにマッサージしましょう。

鎖骨下筋は日常生活ではこっていることはあまり感じにくい筋肉なのですが、自分で押して見ると思ったよりも疲れていることがわかる筋肉です。

 

2.胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)

首の筋肉(胸鎖乳突筋)

 

横を向くと大きく盛り上がる胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と呼ばれる筋肉を握るようにマッサージします。鏡で見るとわかりやすい筋肉で、ここのマッサージはコリに効果的です。

また、この筋肉の近くにある耳の後ろの骨の出っ張りの下は、疲労回復にオススメのツボですので合わせて親指で押しましょう。

 

慢性的な肩こりから卒業するためには

お風呂で温まったり、揉んだりすると血行が良くなるので筋肉がほぐれます。

しかしこれらは一時凌ぎで、翌日には肩こりが再発してしまいます。やはり姿勢の改善や柔軟性の向上など、抜本的な対策を行わないと慢性化した肩こりからは逃れられません。

**試してみましょう**
1.5リットルのペットボトルを両手で持ちます。

脇をしめて身体の近くで持った場合と、腕を伸ばして身体からペットボトルが離れた場合の重さを比べてみましょう。

明らかに腕を伸ばしたときのほうが支えるのが苦しくなりますよね。
物体は身体の重心から遠くになる方が重く感じられます。

人間の頭は5kg、腕は3kgほどあります。

姿勢が悪くなることで正常な位置から重心が5cmずれただけで支える筋肉の負担は4倍に跳ね上がります。

例えば猫背になって頭が5cm前に出るということは自ら身体に重りをつけるようなものなのです。(猫背が完全に悪というわけではありませんが)

改善するためには意識や生活習慣を見直さない限りは治りません。
ストレッチやマッサージを参考にして肩甲骨を動くようにケアしましょう。

 

肩こりのご相談なら名東区のりんご治療院へ

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名古屋市名東区のりんご治療院では、針・鍼灸・トレーニング・サポーターなどを使い複合的に患者さんの症状に合わせた治療を行います。

生活水準を今よりも引き上げたい方、スポーツで怪我をする前のレベルまでの復帰を目指している方、健康維持が目的の方、それぞれの目的にあった治療方針をご提案しますのでぜひお問い合わせください。

 

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ABOUT ME
りんご治療院 院長 奥村
鍼灸整体師  元プロスキーヤーの経歴を持っています。人間の動作を追求し、怪我の予防、動作改善、リハビリなど幅広く対応可能です。 厚生労働大臣認定国家資格 はり師 第148037号 きゅう師 第147801号 FMS Level Ⅱ(Functional Movement Screen:身体の連動性や癖を評価して動きを改善する) SFMA Level Ⅰ(Selective Functional Movement Assessment:動きから疼痛の原因を評価するテスト)